こんにちは!投球アドバイザーの飯塚大樹です。
私はジュニア世代を指導しているのですが小学生の投手は、成長期特有の体の特徴から、肩や肘に過度な負担がかかりやすい状況にあります。
正しい知識を持って指導しないと、将来的な後遺症につながる可能性があるため、十分な注意が必要です。
今回は、小学生投手に多い怪我とそのリスク、そして怪我を予防するためのポイントについてお話します。
小学生投手に多い怪我とその後遺症
1. リトルリーグ肘
概要: 投球動作で肘の内側に過剰な負担がかかることで、成長板が損傷する怪我です。
- 後遺症リスク: 肘関節の可動域制限や不安定性。
- 予防策: 投球数を制限し、正しいフォームを身につける。
2. 肘の剥離骨折
概要: 投球時の負荷で肘の内側や外側の骨が剥がれるように折れる怪我です。
- 後遺症リスク: 骨の変形や関節の可動域制限。
- 予防策: 痛みがあれば投球を中止し、早期に専門医を受診する。
3. リトルリーグショルダー
概要: 肩の成長板が損傷し炎症を起こす状態です。
- 後遺症リスク: 肩関節の動きの制限や慢性的な痛み。
- 予防策: 肩に負担をかけないトレーニングを行い、適切な休養を取る。
4. 腰椎分離症(打者も注意)
概要: ピッチング時の捻転動作で腰椎にストレスがかかり、骨が分離する状態です。
- 後遺症リスク: 慢性的な腰痛や腰椎すべり症の発症。
- 予防策: 体幹トレーニングを取り入れて、腰への負担を軽減する。
過度に球速アップを目指すことの弊害
小学生のうちから「球速アップ」に過度にこだわることは、大きなリスクを伴います。
速い球を投げることを意識するあまり、肘や肩に負担をかける投球動作になってしまうことがあります。
例えば、無理な力みや、成長段階に適していないトレーニングを行うと、以下のような問題が発生する可能性があります。
- 肩や肘への過剰な負担。
球速アップよりも大切なのは、正しいフォームと体全体を使った投球技術の習得です。
これにより、自然に球速が向上し、怪我のリスクも減らすことができます。
どんなに良い投げ方をしていたとしても出力が上がれば上がるほど負担はかかります。
1日を通してボールを投げる数が大人より多いのではないか?と考えさせられる場面もあるので注意が必要です。
怪我からのリハビリと復帰までの重要性
怪我をしてしまった場合、リハビリと復帰までの段階を丁寧に進めることが非常に重要です。
焦って早期復帰を目指すと、怪我が再発するリスクが高まるだけでなく、さらに深刻な後遺症を引き起こす可能性もあります。
リハビリの一般的な流れは以下の通りです:
- 痛みの管理と安静:
- 怪我の部位を安静に保ち、炎症を抑える。
- 可動域の回復:
- 怪我の部位がある程度回復したら、ストレッチなどで可動域を徐々に広げる。
- 筋力の回復:
- 肩や肘だけでなく、体全体のバランスを整えるトレーニングを行う。
- フォームの見直し:
- 再発防止のため、負担の少ない正しいフォームを習得する。
- 段階的な復帰:
- 投球数や強度を少しずつ増やし、試合への復帰を目指す。
これらのプロセスを無視して早期復帰を目指すと、怪我の再発や悪化を招き、選手生命にも影響を与える可能性があります。
私の体感ですとノースロー期間が終えると段階を踏まずにすぐに今まで同様の投球をはじめるケースをよく聞きます。
使っていなかった場所は確実に衰えているので徐々に負荷をかけて慣れさせる。
練習での負荷と試合での負荷も違うのでいきなり試合でフル出場になることも防ぐ事をお勧めします。
小学生での球速、技術と身体ができてくる高校生や大学生での球速と技術ではどちらを重要視しますか?
私の指導のポイント
私は、ピッチングやスローイングの指導を通じて、小学生からプロを目指す選手まで、怪我を予防しながらパフォーマンスを最大化するお手伝いをしています。
具体的には
- 正しいフォームの習得: 肘や肩に負担をかけない投球動作を指導します。
- 体全体を使った投球: 下半身や体幹を活用し、効率的に力を伝える方法を教えます。
- 個々に合わせたプランニング: 一人ひとりの体の状態や成長段階に応じた指導を行います。
怪我のリスクを減らしつつ、選手としての成長を支えることが私の使命です。
子どもたちが野球を楽しみながら、将来に向けて安心してプレーできる環境を作っていきたいと考えています。
もしお子さんの投球フォームや怪我について不安がある方は、ぜひご相談ください。
責任持って成長をサポートいたします!
ブログの内容に関して、質問や相談がありましたら、私のInstagramを通じてお気軽にご連絡ください。
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指導実績の一部👇
「とりあえずキャッチボール」
が一般的ですが初めのうちに野球の投げ方ではなく押し出すようなダーツ投げで練習を続けてしまうと悪い癖がついてしまいます。
今回のように初めの段階で指導の依頼をいただけたのは個人的にはすごく良いことだと感じました。
「努力は裏切らない」 と言われることがあります。
私も学生時代はそう信じてひたすら投げ込み、走っていました。
しかし筋力はついたが上達しない、そしてオーバーワークで怪我をして終わりました。
学生野球を終えてから気付きました。
正しい方向に向けた努力をしないと「努力は簡単に裏切ります。」 投げる動作って簡単なようで非常に難しいです。
そして投げ方を伝えることも難しい。
伝え方を間違うと投げ方を見失ったり、最悪イップスになることもあったり。
だから当たり前ですが簡単な気持ちで指導はできません。
やるからには真剣に向き合い、一人一人の特徴や感覚を確認し大事に、その中で力を伝える方法を探しています。
決して一方通行の指導にならないように会話、雰囲気を大事に。
今回のような
- 野球未経験の子供
- 控え投手でくすぶっているけどエースを取りたい
そんな投手達に「投げることは楽しいことだよ!」って伝えていきたい。
今回も指導をする中で私も発見できたり、伝え方など勉強にもなりました。
ご利用ありがとうございました。
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指導への想い
少年時代から厳しい言葉を浴びせられ、解決方法もわからず野球が嫌いになり辞めていった人を何人も見ています。
今思うと野球チームの指導者は、どうしても全体を見る中で個人(投手)を見なければならないので、選手個人の課題や悩みはそれぞれです。
そして全体を見なければならないので個々にあった練習メニューは難しく全員同じメニューになりがちです。
野球の現場においては全員同じ練習を行い、その中でたまたま練習方法やコツをや感覚を掴むのが上手な選手が伸びていくことが多かったと思います。
個別の対応がなかなかできないので、私みたいに伸びていかない選手、挫折した選手、素質があっても上のステージに進めなかった選手も多かったと思います。
しかし現場では外部の指導者に依頼をすることに抵抗をもつ指導者が多いのも事実です。
専門的に学んでいる人、専門的な知識を持っている人が増えてきて、個別に指導することが非常に有効になってきました。
例えば、勉強に置きかえると苦手な科目には家庭教師つけたり、塾や予備校に通ったりするのと全く同じ話で、投手(ピッチャー)の個人指導も必要だと考えられます。
だからこそ私は1人でも多く「できない選手をできるようにする」
そして「できるようになることでチーム力が上がり勝利に前進する!」
そして成功体験を経験して楽しく野球をしてほしい。
そんな選手を増やすことが「夢」です。
主な経歴
【福島県 磐城リトルリーグ】
【福島県 平第一中学校 軟式野球】
【栃木県 文星芸術大学附属高校】
🔸県大会優勝2回、関東大会出場 (1回)、甲子園出場(1回) 🔸チームメイトに佐藤祥万(高校日本代表→横浜DeNAベイスターズ→北海道日本ハムファイターズ→広島東洋カープ)
【千葉県 中央学院大学】
🔸全日本大学野球選手権大会(3回)ベンチ外 🔸チームメイトに秋吉亮(東京ヤクルトスワローズ→北海道日本ハムファイターズ→福井ネクサスエレファンツ→福岡ソフトバンクホークス→千葉スカイセイラーズ)
【南関東日野自動車千葉支社(旧 千葉日野自動車)軟式野球部 〜2021】
🔸高松宮賜杯2部出場(日本一+MVP)、高松宮賜杯1部出場 、東日本大会2部出場(日本一)
【現在】 【栃木県 タイセイビッグキャビン(旧ヤマショウルースター)〜】
🔸東日本大会1部出場 、関東クラブ人軟式野球大会(準優勝)
2022年6月〜 【千葉市中央区にてELEVEN DESIGN開業】
🔸投球指導(出張投球指導、オンライン投球指導、千葉市野球スクール)、WEBデザイナー(ワンコインホームページ制作)、防錆塗料代理店
そんな私ですが大人気野球YouTuberのトクサンTVに1度、クーニンTVに2度出演しています。一応貼っておきますので興味があれば是非!!!